クレリックシャツはどんな場面で使える?TPO別スタイリング提案
クレリックシャツとは、襟とカフスが白、ボディが色柄付きのシャツのこと。19世紀英国の聖職者(cleric)たちが着用したことからその名が付きました。現在では、格式と遊び心の絶妙なバランスを持つ“着こなし上級者”のアイテムとして評価されています。
1. 歴史背景とドレスコードの交差点
クレリックシャツは、1900年代初頭の英国エドワード朝時代に上流階級の間で流行した「取り外し可能な襟」を起源としています。洗濯や取り替えが容易な白い襟は“清潔さ”の象徴であり、ジャケットの下から顔周りだけが白く見えるスタイルは、男性の顔を引き立てるフォーマルアクセントとして機能していました(出典:『Savile Row: The Master Tailors of British Bespoke』)。

・清潔感と知性の象徴
・TPOによって印象が180度変わる“万能フォーマル”
・ネクタイとの組み合わせが鍵
2. TPO別・おすすめスタイリング例
(1)ビジネスミーティング・登壇日
無地ネイビースーツに、サックスブルーのクレリックシャツ+ネイビータイを合わせると、信頼感と誠実さ、そして“やや上級”な印象を与えます。白シャツほど無難ではなく、カジュアルすぎず。中間管理職やスタートアップ経営者に特におすすめです。
(2)レセプション・交流会
ライトグレーのジャケット+ベージュパンツ+ストライプのクレリックで、“柔らかな品格”を表現。ストライプの太さで“動き”と“個性”を調整可能です。タイはせず、第一ボタンを外すスタイルでも違和感がなく、抜け感を生みます。
(3)カジュアルな会食や週末ゴルフ後の食事
クレリックシャツの中でも細めのバンドカラーやタブカラーを選べば、ノータイでも存在感があります。ジャケパンと相性がよく、“ゆるさ”の中にきちんと感を忍ばせることが可能です。

・濃色クレリック×細身タイ → 知的
・柄クレリック×無地タイ → モダン
・ノータイでも襟の存在で“締まり”が残る
3. クレリックシャツを避けるべき場面
通夜・告別式や厳粛な式典など、完全なブラックフォーマルが求められる場では控えましょう。襟だけが白いという特徴が、フォーマルの“均一性”を崩してしまうためです。また、保守的な業界や初対面で“無難さ”が求められる面接の場も避けるのが賢明です。

まとめ:クレリックシャツは“印象のスイッチャー”
クレリックシャツは、シーンによって“フォーマル”にも“遊び”にも化ける稀有なアイテム。シャツ単体ではなく、スーツ・ネクタイ・場の空気との“対話”の中でこそ、その真価を発揮します。
Their Suits Clubhouseでは、お客様の職種・立場・予定される場面に応じて、最適なクレリックスタイルをご提案いたします。