既製スーツとオーダースーツの違いとは?
「自分に合う一着」の選び方
スーツには大きく分けて「既製スーツ」と「仕立てたスーツ(オーダー)」の2種類があります。しかし、どちらが優れている・劣っているという単純な話ではありません。自分の体型、好み、経済的な条件、スタイルに合った一着を選ぶことが、最もエレガントな選択です。
それぞれの特徴と違い
- 既製スーツ:大量生産・低価格で手に入りやすい。店舗でその場で購入可能。
- オーダースーツ:生地・デザイン・サイズを細かく調整可能。体型にフィットし、個性を表現できる。
既製スーツ vs オーダースーツ 比較表
項目 | 既製スーツ | オーダースーツ |
---|---|---|
価格 | 比較的安価(2万円〜) | 中〜高価格帯(5万円〜数十万円) |
納期 | 即日〜数日 | 約2〜5週間 |
フィット感 | 体型に合えば良好だが、妥協も必要 | 体型に完全フィット。補正も自由自在 |
生地の自由度 | ブランドにより固定 | 数百種類から選択可能 |
ディテールの自由度 | ボタン・ラペルなどは選べない | ラペル幅・ポケット・裏地など自由 |
こんな人におすすめ | 手軽さ重視/サイズが合う人 | こだわり派/体型に特徴がある人 |
最も顕著な違いは「生地の使い方」
既製スーツはコストを抑えるために生地の使用面積が最小限になるように設計されています。これは以下のような細部に表れます。
- ラペル:通常8~9cm程度に対して、既製スーツは7cm前後と細めで控えめ。
- ベント:開きが浅く、お尻が見えてしまう可能性あり。
- パンツ:太もも周りがパツパツになるケースも多い。

SAKURA:「たしかに、既製スーツのラペルって小さいこと多いですよね。なんとなく“貧相”に見える理由が分かりました」

ANTONY:「そう。でも誤解しないで。既製スーツでもサイズさえ合えば、十分エレガントに見せられる。大事なのは“合っていること”なんだ」
結論:自分に合った一着が最上
結局のところ、どちらを選ぶかは「TPO」と「自身の条件」によって決まります。
手軽さや価格を重視するなら既製スーツ、体型の悩みやデザインへのこだわりがあるならオーダースーツが向いています。
ただし、オーダースーツだからといって必ずしも完璧とは限りません。テイラーとの意思疎通がうまくいかなかったり、仕上がりの解釈がずれたりすると、期待と異なる結果になることもあります。
一方で、既製スーツでも体型にぴったり合う人にとっては、コストパフォーマンス・即納・デザインの安定感など、実はメリットが多いのも事実です。
大切なのは「何を着るか」よりも「どう着るか」。あなただけのベストな選択肢を見つけてください。
★ 注記:一部の既製スーツブランドでもハイグレードラインは生地・設計ともに非常に優秀です。試着とサイズ感の確認が何より重要です。