20代後半〜30代前半の昇進狙いに効くスーツ選びとは?
キャリアの転機を迎える20代後半から30代前半は、「信頼される部下」から「チームを任せたい中堅」へと立場が変わり始める重要な時期です。その変化を言葉だけでなく“見た目”で自然に伝える手段として、スーツのアップデートは非常に有効です。本記事では、昇進を狙うビジネスパーソンに向けた「周囲に差がつくスーツ戦略」を紹介します。

1. スーツの色と印象戦略
20代ではフレッシュさを活かしたライトグレーや明るめネイビーが多用されがちですが、昇進を狙うなら“信頼と落ち着き”を感じさせるダークトーンに切り替えるのがベスト。特にミッドネイビーやチャコールグレーは、堅実かつ知的な印象を与え、役職者としての説得力を自然に醸し出します。
なお、ブラックスーツについて補足しておくと、欧米ではブラックはもともと喪服や夜の正礼装(ディナージャケット)としての用途が中心で、ビジネススーツとしては一般的ではありません(出典:『Dress Codes』Richard Thompson Ford)。
日本でブラックスーツが広まった背景には、就職活動文化があります。リクルートスーツの大量生産・大量流通が進んだ1990年代以降、「就活=黒スーツ」という暗黙のルールが社会に定着し、それが社会人生活にまで引き継がれてきたという構造があります。あくまで“黒=無難”という集団同調的な文化であり、昇進を目指す際には、欧米式の「色の使い分け」に近づける意識が望ましいでしょう。

・ミッドナイトネイビー(誠実さと指導力)
・チャコールグレー(落ち着きと経験値)
※ブラックスーツはあくまでTPO限定に留めるのが理想です
2. 素材と仕立てのレベルアップ
既製品やセミオーダーのスーツから一歩踏み出し、“生地・芯地・縫製”の違いを意識した1着を持つことが、周囲との明確な差を生みます。上質なウール100%、ハーフキャンバス構造、厚めのラペルなどは、着る人の体型と所作を美しく見せ、信頼感を底上げしてくれます。
また、スーツのサイズ感も再確認しましょう。特に肩幅、袖丈、パンツの丈は、着こなしの格を決める重要ポイントです。

・既製品の“無難さ”を脱し、仕立ての違いを伝える装いへ。
3. ネクタイとシャツで“統率力”を演出
リーダーとしての自覚を装いで伝えるには、ネクタイとシャツの組み合わせにも戦略が必要です。ネクタイはディンプルをきれいに出しつつ、無地やピンドットなどの主張しすぎない柄を選ぶと、知性と落ち着きを兼ね備えた印象に。
シャツは、セミワイドカラーやタブカラーなどで“洗練された選択眼”を見せつつ、アイロンの行き届いた清潔感で「この人は細部に気を配れる人だ」と評価されます。
4. 所作・小物・声もスーツの一部
スーツそのものが良くても、着こなしの所作や持ち物が乱れていては評価は下がります。たとえば、時計、カバン、名刺入れまで統一感を持たせること。靴はストレートチップかダブルモンクが、フォーマルながらも若々しい印象を与えます。
さらに、「声のトーン」「姿勢」「丁寧なうなずき」も、リーダーシップを支える大切な“見えないスーツの一部”です。
まとめ:昇進を加速させる1着は“行動力の象徴”
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